12月25日のクリスマスはキリストが誕生した日lということになってはいるがどうやらこれは、
本当のことではないらしい。
実は『聖書」には、キリストの誕生日が何年の何月何日であるかと
いったことはいっさい書かれていない。
『新約聖書」の「ルカによる福音書」には、野宿している羊飼いが
天使からメシア(キリスト)の誕生を知らされるくだりがあるが、
パレスチナ地方で野宿ができるような季節といえば、せいぜい4月から叩月までの間である。
岨月だと、寒くてとても野宿などできたものではない・
それに、哩月はパレスチナ地方は雨季にあたり、
『聖書』に書かれたキリスト生誕の状況とは合わない。
「ルカの福音書」が書かれた頃にはまだ、12月25日をキリスト誕生日とするようなエピソードは
なかったようだ。実際、少なくとも3世紀までは、
「クリスマス」
という祝日はなかったし、現在でも、ギリシア正教では1月7日、アルメニア正教では1月4日が
クリスマスとなっていて、吃月妬日に統一されてはいない。
ちなみに、キリストの生年についても、紀元前4~7年ごろといわれるだけで、
確かなことはわからない。キリストの生年月日は、実際のところ、
まったくの謎に包まれているのである。
ではどうして、12月25日がキリスト誕生日とされるようになったのだろうか。
毎年、12月23日・24日あたりには、一年のうちでももっとも昼が短く、
太陽の光が弱くなる時期である。
古代ヨーロッパのあちこちでは、
現代の冬至にあたるこの時期を一年の変わり目として、
お祭りを行う風習があった。ことに、キリスト教に大きな影響を与えたといわれているミトラス教では、
太陽をミトラスという名の神として崇め、冬至の日にミトラスは一度死に、翌日再び蘇ると考え、
皿月妬日を「神が復活する聖なる日」としていた。
キリスト教は、このミトラス教の太陽神復活の祭Hを、
キリスト誕生の日として取り入れたのではないかといわれている。
しかし一方で、「やはりキリストは12月25日に生まれた」とする説も古くから出されている。
ひとつには、「ルカによる福音書」に、
高級祭司ザカリヤが9月24日に妻エリサベトの受胎を告知されたという一節があり、さらに、この受胎告知の半年後(すなわち3月24日頃)に聖母マリアが受胎告知を受けたという一節があることから、これに妊娠期間の9ヵ月を足して計算すると、12月25日がキリスト誕生日になるというのである。
もうひとつは、「キリスト受難の日」が3月弱日と考えられているところから、
古代人の考えに従って、キリストが母胎に宿ったのも同じく3月25日で、計算すると、
やはり同様に12月25日ごろが出生日になるという説である。
とはいえ、どちらも根拠は希薄で、現代の多くの学者は、3月25日がクリスマスとなったのは、ミトラス教の影響だという説を支持しているようである。
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